製品名

アルテスネイト製剤(臨床試験用)

アルテスネイトの作用

フェロトーシスとオンコーシスのダブル作用で完治を目指す。

鉄分を豊富に含むがん細胞にアルテスネイトが作用するとフェロトーシスによりがん細胞は崩壊します。また、血管新生阻害薬はがん細胞を酸素や栄養不足に陥らせ一挙に崩壊(オンコーシス)へ導きます。このダブル作用での治療が重要なのです。

それは血管新生阻害薬に限らず他の治療(手術・抗がん剤・放射線治療など)だけではどうしても少数生き残るがん細胞(特に、がん幹細胞)があって、再発の危険性を孕んでいます。
しかし、その主役と言われているがん幹細胞は特に鉄分の保有が多いのでアルテスネイトが効きやすく転移・再発の阻害が期待できるからです。

アルテスネイトによるがん治療フロー
  • 鉄分だらけになったがんは火事で自滅?
    (酸化ストレス)

    がん細胞は多くの鉄分を含んでおり、ちょうど燃えやすいものたくさん持っているのと同じです。そこにアルテミシニン誘導体の薬剤を投与するとマッチで火をつけたようなことになりがん細胞内で火事が起きて細胞が崩壊するのです。

  • がんは血管を作ることで転移していく!
    (血管新生)

    本来、がんは急造組織なので血管が備わっていません。そこで新しい血管を作って周囲の血管につなぎ血液を引き込もうとします。
    一度血管ができるとがんはどんどん大きくなり(この状態が進行がん)、そしてあちこちに転移するようになります。

  • 血流を断てば、がんは死滅する!
    (虚血)

    ヒトの細胞や組織は虚血すると死滅します。酸素や栄養が血管から届けられないと細胞が壊死するからです。脳では数分間、肝臓では1~2時間位経過すると再び血流が戻っても回復することができません。つまり、酸素や栄養が供給されなければがん細胞も同様に死滅するのです。また、血管がなければがん組織は1~2mm以上には成長しないと言われています。

アルテスネイトによるがん治療

「アルテミシニン誘導体」アルテスネイトでのがん治療

●「アルテミシニン誘導体」アルテスネイトとは?

誘導体(ゆうどうたい、英:derivative)は、有機化学の用語のひとつで、ある有機化合物を母体として考えたとき、官能基の導入、酸化、還元、原子の置き換えなど、母体の構造や性質を大幅に変えない程度の改変がなされた化合物のこと。

●がん細胞がフリーラジカルに弱い特性を利用

がん細胞は、トランスフェリンレセプターを介したメカニズムにより、鉄を多く取り込んでいます。つまりがん細胞内には鉄イオンが多く含まれているのですが、アルテスネイトはその鉄イオンと反応して、フリーラジカルを発生します。一般にフリーラジカルはがんを発生させる原因とされますが、一方でがん細胞自体がフリーラジカルに弱いことも知られています。そのためアルテスネイトが投与されると、がん細胞が選択的に障害を受け、消滅するのです。以上のことから、アルテスネイトを投与する前に鉄を投与して、がん細胞内の鉄の量を増やしておくと、抗腫瘍作用を増強することができます。がん細胞内に鉄が多くあるのに比べ、正常細胞はあまり鉄を含んでいません。したがってアルテスネイトは、がん細胞に比較的特異的に細胞障害作用を示します。加えて、正常細胞にはSODやカタラーゼ、グルタチオン・ペルオキシダーゼといったフリーラジカルの害を消す抗酸化酵素が含まれていますが、がん細胞にはそれらがほとんど含まれていないため、がん細胞だけが消滅することになるわけです。

●多彩な抗がん作用

アルテスネイトの抗腫瘍作用のメカニズムは、がん細胞内でフリーラジカルの産生を増やし、酸化ストレスを高めて、がん細胞に細胞死(アポトーシスや壊死)を引き起こすのが基本です。さらに、腫瘍組織の血管新生を阻害する作用、細胞外の結合組織を分解する酵素の活性を阻害することによってがん細胞の転移と浸潤を抑制する作用、トポイソメラーゼⅡα阻害作用や細胞内シグナル伝達系に作用してアポトーシスを誘導する作用など、多彩な抗がん作用が報告されています。

アルテスネイトの抗がん作用のしくみ

アルテスネイトの抗がん作用のしくみ

正常細胞とがん細胞の比較

<正常細胞とがん細胞の比較>正常細胞がん細胞
細胞内の抗酸化酵素量
(フリーラジカルから細胞を守るSODやカタラーゼやグルタチオン・ペルオキシダーゼ等の酵素量)
多い 非常に少ない
細胞内の鉄分含有量 少ない 非常に多い
酸化ストレスによる細胞障害
(アルテスネイトが鉄と反応してフリーラジカルを産生した際の細胞障害度)
少ない 非常に多い

製品情報

アルテスネイト製剤 イメージ
製品名称 Artemix-M60  本製品は臨床研究用であり、市販品ではありません。
性状 ゼラチンカプセル入り白色粉末
成分
  • ①アルテミシニン誘導体アルテスネイト200mg(化学名称:ジビドロ-10ɑ-コハク酸モノエステル。組成式C19H28O8 分子量:384.42 g/mol)
  • ②拡張剤:ライスパウダー300mg
  • ③カプセル:ゼラチン

内容量合計500mg/1カプセル

適応症
  • ①大腸がんの手術前に2週間以上投与しておくと術後の再発リスクが大幅に減少するとの報告がある。
  • ②白血病、乳がん、肺がん、胃がん、肝臓がん、胆管がん、卵巣がん、子宮頸がん、子宮内膜がん、骨髄腫、膵臓がん、大腸がん、脳腫瘍、前立腺がん、咽頭扁平上皮がん、口腔扁平上皮がん、悪性黒色腫等に効果が認められるとの報告がある。
内容(1箱内) 6カプセル×5シート(30カプセル入り)
管理・貯蔵 貯蔵:30℃以下で遮光保管する。製造番号・製造日・使用期限は各シートに記載。
投与(経口) 夕食後2時間以上経過後に温水で服用する。投与後4時間は食事をしないこと。
但し、水分の摂取は問題ない。
投与量 1日1回1カプセル投与が基本だが、2カプセルまで投与可能。再発予防や安定期には1カプセル投与で良い。
副作用 アルテニシニン及び誘導体の副作用は極めて軽微で毒性はビタミンC以下と報告されている。
相互作用
  • ①スルファサラジンとの併用で有意に効果が高まるとの報告がある。
  • ②ハイパーサーミア治療を行う30分以上前に本剤を投与することで相乗効果が期待できる。
  • ③高濃度ビタミンCの点滴投与は、本剤投与6時間経過後に行うべきである。酸化剤と抗酸化剤で双方の効果を減殺することになる。
副作用等
  • ①他の治療との組み合わせがない場合は就寝前に服用することが望ましい。
  • ②翌朝には野菜ジュースなどでビタミンCを摂取すること。
禁忌 妊婦や授乳期の女性の使用については安全性が確認されていない。
禁忌/慎重投与 アルテミシニン類(よもぎ類)にアレルギーがある者には慎重投与。(約3,000名に1名の割合で存在すると言われている。)
その場合、患者に蕁麻疹、掻痒、浮腫、低血圧、呼吸困難等の症状が発生することがあるので投与を中止する。
その他 Artemix-M60は、(社)日本フェロトーシス臨床研究会から臨床研究用として製造委託された製品です。市販品ではありません。
詳細については、JFRA事務局(info@jfra.info)までお問い合わせ下さい。